【LIVE REVIEW】The Shamisenists ワンマン・ライヴ “BLACK MEETS RED” @荻窪ROOSTER 4/21 wed 詳細ライヴ・レビュー!!

JR荻窪駅西口を北方面へ歩いて約10分、青梅街道と環八通りの交差点手前に店を構えるLIVE CAFE ROOSTER

地下1階にあるため、カフェというよりもジャズ・クラブやバーのような雰囲気を湛えており、4/21に行われたライヴ・イベント “BLACK MEETS RED” の主人公であるThe Shamisenistsのイメージとは若干ミスマッチながらも、しかし、彼らにとってここROOSTERは悲願でもあった海外進出への扉が開かれた運命的なライヴ・ハウスなのです。

昨年開催された『COLOR RED CHALLENGE ワールド デビュー オーディション』は、日本のアーティスト/バンドをCOLOR REDから世界デビューさせる目的で実施されたオーディション企画。

The Shamisenistsは予選から勝ち上がり見事グランプリを勝ち取ったのですが、その最終選考である生配信ライヴを行ったのがROOSTERであり、今回、彼らとCOLOR REDとの初コラボ・イベントということも相まって、両者ともに感慨深い地での開催となりました。

▲『COLOR RED CHALLENGE ワールド デビュー オーディション』のライヴ配信映像

 

当日は、まん延防止等重点措置が宣言されたことにより当初の予定から急遽一時間早め、18時00分開演へと変更。

平日開催ということもあり、チケットの販売動向やキャンセルなど一抹の不安を抱えて臨んだこのイベントでしたが、限定人数とはいえチケットはソールド・アウト。まずは、両者の第一歩は杞憂の笑みとともに前へと踏み出せたのです。

▲SOLD OUT!の文字が!!

会場内は新型コロナ対策のため着席対応、ステージとフロアの間に透明シートが設置され、数十分ごとに換気も実施。ふとステージに目をやると、この日のために新調された黒(BLACK)と赤(RED)による “The Shamisenists × COLOR RED” のバックドロップが掲げられている。

▲The ShamisenistsとCOLOR RED JAPANスタッフ

 

18時00分を数分過ぎたころ、リード三味線担当のJACKが気を利かせて選んでくれたPOLYRHYTHMICS「Man From The Future」によるSEがフロアへ流れだし、流麗なトランペットの音色とともにメンバーが颯爽と登場。いよいよ “BLACK MEETS RED” の初陣となります。

 

1曲目は、彼らの現時点での最新アルバム【re:tokyo】のオープニングを飾る「The Landing」で始まり、続いて同アルバム収録の「HARE」へ。

今回は第一部と第二部に分けてのライヴ構成ということもあり、「CURRY」や「事変」、「BLACK OUT」など彼らの初期の楽曲も演奏され、

 

また、この日はメンバーが講師をしている三味線教室へ通う主婦の方々も来場しており、それらを意識してかややライヴ・パフォーマンスを抑えた “聴かせる” 演奏スタイルが目立った印象。

▲左からリード三味線/寂空‐JACK、ベース三味線/YUJI、ドラム/KYOHEI

 


じょんがら節をThe Shamisenists流にアレンジした「Jongara」では、女性サックス・プレイヤーの笹本真由さんがゲスト奏者として登場。伸びやかで叙情的なブロウにより、また違った印象を伝統曲に与えてくれました。これこそ、生のライヴでしか味わえない醍醐味でしょう。

▲笹本真由 / Mayu Sasamoto

 

ここで第一部が終了し、ベース三味線のYUJIによる「ピ~ンポ~ンパ~ンポ~ン。これにて第一部を終了いたしますスススス……」という自前ディレイを駆使した町内放送風なナレーション(これがまたあとからジワジワくる面白さで、寝る前に思い出し笑いしてしまう毒気あり)をはさみ、第二部へと突入。

▲YUJIです!

 

第二部は、彼らのニ作目『LAWLESS』収録の「Specter」で始まり、次は再び笹本真由さんのサックスをそれぞれフィーチャーした新曲「Fury Road」と「HO-HAI」を披露。

「Fury Road」は映画『マッドマックス』の舞台のような荒野をイメージして作られたそうで、確かにマカロニ・ウエスタンを想起させるフレーズも飛びだすなど新機軸な一曲。

一方、津軽民謡をベースにして作られた「HO-HAI」は郷愁感に富み、とくにベース三味線のYUJIによる動くベース・ラインが耳を惹く佳曲。

続いて、KYOHEIのテクニカルなドラムが存分に味わえるドラム・ソロへと展開。4才からドラムを始め、今では様々なジャンルにも対応できるそのスキルを織り交ぜた迫力のあるスティックさばきに観客の皆が彼の虜に。

ライヴの終盤ということもありパッションを帯びたそのドラミングは、会場の後ろの方に座っていた自分の体の芯にまで「ググッ」と力強く食い込んでくる。

 

いよいよ、ラスト・スパートの時間のようだ。

自らを “オルタナティヴ三味線ロック” と形容する所以を象徴するかのようなロッキンなナンバー「ISOLA REMOTA」、「Shibuya Scramble Terminator」へと駆け抜け、ここから一気にJACKのアドレナリンが爆発。

 

いつものように観客を鼓舞し縦横無尽に動きまわるなど完全にヒート・アップ。ときおりその動きとシンクロするようにベース三味線のYUJIも観客に向かって一緒にポーズを決めている。

 


ラスト曲は、ボコーダー調に処理されたJACKのヴォーカルが近未来的であり警告音的でもある彼らの代表曲「re:tokyo」。ダンサブルなドラム・ビートとエレキ三味線が、着席しているオーディエンスの上半身を心地よく揺らしている。

曲の沸点を越えてからはJACKとYUJIはハイ・テンション・モードとなり、YUJIにいたってはバスドラを踏み台にしてジャンプし、そのまま倒れ込んで演奏するほどである。


アンコールでは、自分たちで “三味線FUNK METAL” と呼んでいる「Battler's High」を迫真の演奏でブチ上げ、見事に “BLACK MEETS RED” の初公演をやり遂げてくれました。

 

二部構成だった約1時間のライヴでしたが、内容、熱量ともに濃いパフォーマンスを披露してくれたThe Shamisenists。

次回のライヴは以下を予定していますので、気になった方はぜひ一度彼らの生音でのライヴを体感してみてください!

<More Than Music presents : The Shamisenists, BO-PEEP, Tokyo Sapiens>
5/29(土)16時~21時  @下北沢ろくでもない夜
前売2,800円、当日3,200円 ※+1ドリンク


<4/21(水)“BLACK MEETS RED”  @荻窪ROOSTER セットリスト>
◎1st Set
1. The Landing
2. HARE
3. CURRY
4. 処女航海
5. 事変
6. BLACK OUT
7. Jongara feat. Mayu Sasamoto

◎2nd Set
1. Specter
2. Fury Road feat. Mayu Sasamoto
3. HO-HAI feat. Mayu Sasamoto
4. Drum Solo
5. ISOLA REMOTA
6. Shibuya Scramble Terminator
7. re:tokyo

◎アンコール
Battler's High

 

photo by Tomohide Ono